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カロライジング

金属の表面にアルミ(Al)を拡散滲透させ、アルミ拡散滲透層を生成させる表面処理です。
耐高温酸化性、耐浸炭性、耐高温硫化性等の特性を有し、優れた効果を発揮します。

カロライジングの原理

NH4Cl ⇔ NH3 + HCl (2NH3 ⇔ N3 + 3H2)
2Al  + 6HCl  → 2AlCl3 + 3H2
2AlCl3 + 3Me → 3MeCl2 + 2Al (置換反応)

Fe-Al合金粉中のAlはHClと反応しAlCl3(蒸気)となり、これが被処理物の表面で被処理物金属Meと置換反応しAlが析出し拡散滲透します。

カロライジングの特性

耐高温酸化性

カロライジング処理された金属は、表面に高Al濃度のFe-Al合金層を有しており、大気中で高温化にさらされるとAlが優先的に酸化し、最表面にAl2O3の被膜を生成します。

この被膜が酸素の侵入を抑制することで素材の酸化を防ぐことが出来ます。

材質: SS400、SS400カロライジング品
環境: 大気雰囲気
時間: 1,000時間
結果:
カロライジング処理の有無による耐高温酸化性比較
900度以下であれば半永久的。
900~1000度であれば無処理品の約20倍。
水蒸気やSO2ガス雰囲気での高温酸化に対しても同様の効果があります。

耐浸炭性

カロライジング処理された金属は浸炭をおさえる効果があり、無処理品に比べ、素材の割れや歪を防止し、長寿命化を実現することが出来ます。

材質: SCH13、SCH13カロライジング品
環境: 固形浸炭材中
時間: 930度×12時間 10チャージ

耐高温硫化性

カロライジング処理された金属は、原油などによる硫化腐食に対し極めて大きな抵抗力を有します。

さらに、水素脱硫装置等で発生するオーステナイト系ステンレスのポリチオン酸応力腐食割れを防止する効果も有します。

純硫化水素による腐食試験(650℃×24hr)
材質 腐食量(mg/cm2) 倍率
無処理材 カロライジング材
炭素鋼 173.5 0.6 290
2%Cr-0.5Mo鋼 124.0 0.5 248
5%Cr-0.5Mo鋼 172.8 1.3 133
SUS304 36.5 0.1 365

耐応力腐食割れ性

カロライジング処理されたオーステナイト系ステンレス鋼は応力腐食割れを起こしにくくなります。

耐窒化性

カロライジング処理されたオーステナイト系ステンレス鋼は窒化されにくくなります。

耐溶融金属

カロライジング処理された金属は溶融亜鉛・溶融鋳鉄・溶銑・溶融銅等に浸食されにくくなります。

低温における耐食性

カロライジング処理された金属は、(海水、アンモニア水、CaCl2溶液、食塩水、炭酸水、酢酸、石油、タール、アスファルト)に対し、優れた耐食性を有し、硝酸に対しても耐食性を有します。

耐水素損傷

カロライジング処理された金属は水素滲透を抑制する効果があります。

耐スパッタ・スプラッシュ溶着

カロライジング処理された銅は、鉄のスパッタ及びビードが付着し難くなり、付着しても容易に除去できます。

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