当社が発明した浸漬による含浸タイプの電極酸化防止剤「セラコート®EL-300」は黒鉛電極の酸化消耗低減、電極原単位の向上、電極原単価の低減に高い効果があります。
浸漬による含浸という簡単な処理で「側面酸化消耗」を大幅に抑えることが出来る新しい黒鉛電極酸化防止剤です。国内及び欧州の大手製鉄所でも採用頂き、高い評価を頂いています。
極めて低粘度な為、電極中に無数に存在する微小な隙間まで含浸し、表面から15~30mmの厚い酸化防止層を形成します。
その効果は電極原単価でみると水冷をしていない場合の方が大きく、約15%の低減も可能です。特に、水素を苦手とするステンレス鋼や特殊鋼製鋼時及びLF炉外精錬時等、水スプレーによる冷却ができない場合、より効果を発揮します。
ユーザー (日本) |
炉/生産量 (トン/月) |
生産鋼種 | 電極 | 原単位(電極重量(kg)/製鋼量(トン)) | |||
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水冷あり/なし | サイズ | 含浸無し(通常) | 含浸品 (コーティング後) |
削減率(%) | |||
A社 | EAF(AC) AC 150T/炉 80,000T/月 |
合金鋼(メイン) ステンレス鋼 |
水冷あり | UHP(日本製) φ610x2,800mm (平均重量=1,450kg) |
1.586[100%] | 1.430[90.16%] | 9.84% |
B社 | LF AC 70T/炉 40,000T/月 |
炭素鋼 | 水冷なし | (中国製) RP φ400x1,800mm (平均重量=375kg) |
0.235[100%] | 0.192[81.70%] | 18.30% |
C社 | EAF(AC) AC 80T/炉 48,000T/月 |
ステンレス鋼 | 水冷あり | UHP(日本製) φ510x2,400 mm (平均重量=870kg) |
3.468[100%] | 3.002[86.56%] | 13.44% |
セラコート®EL-300の含浸量は電極重量の0.6~1.0%が最適です。
φ20inch(φ510mm)×L1800mm 625㎏の電極の場合、液量は4~6㎏で済み、大変経済的です。
含浸前後の電極表面の導電性は処理前と変わらず、通電を妨げることはありません。
セラコート®EL-300は含浸後、乾燥させるため処理前後の電極に外観の違いはほとんどなく、無処理品と同じように使用することが可能です。
特殊な装置や技術が不要な為、処理コストが抑えられます。
含浸作業は槽中に充填した液の中に電極を所定時間浸漬させた後、取り出し、5~10日間の自然乾燥を行うだけなので処理コストが抑えられます。
含浸により電極のメスネジ部とニップルのオスネジ部の隙間に侵入したセラコート®EL-300は、300℃を超えると強固なセラミックへと変化し、高温下での強い接着力によりニップルの緩みと折損を防止します。
表面を流れる冷却水による流出、変質の恐れはありません。水冷の有無に関わらず、安定した性能を発揮します。